- はじめに
- 鎌田茂雄, 五輪書
- 花園上皇, 日本中世史を見直す
- 柘植久慶, 詳説 統帥綱領
- 内村鑑三, 代表的日本人
- 新渡戸稲造, 武士道
- 土門 周平, 戦史に学ぶ「勝敗の原則」
- 司馬遼太郎, 坂の上の雲<5>
- 山田済斎 編, 西郷南洲遺訓
- 福沢諭吉, 学問のすゝめ
- 木元寛明, 戦術学入門
はじめに
鎌田茂雄, 五輪書
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人事
人をみわけてつかへば、其はか行きて、手際よきもの也
適材適所で人を使うべし。
構えの有無
有構無構
"構え"は有って、無きが如し。アジャイルで言うところの"守破離"の心。
花園上皇, 日本中世史を見直す
自己研鑽
是を以て寸陰を重んじ、夜を以て日に続ぎ、宜しく研精すべし。
寸暇を惜しまず、毎日勉強しましょう。
書に学ぶ
書中故人に遇い、ただ聖賢の締交あり。一窓を出でずして千里を観、寸陰を過さずして万古を経ん。
本を読むことは過去の偉人に出会うこと。窓から外に出ることなく、千里先を見て、わずかな時間のうちに遠い昔を知ることができる。
若い頃の苦労
太子宮人の手に長じ、未だ民の急を知らず。常に綺羅(きら)の服飾を衣て、織紡の労役を思うことなし。鎮えに稲梁(とうりょう)の珍膳に飽きて、未だ稼穡(かしょく)の艱難を弁えず。国に於て會て尺寸の功なく、民に於て豈毫釐(ごうり)の恵みあらんや。ただ先皇の余烈と謂うを以て、猥りに万機の重任を期せんと欲う。徳なくして繆りて王侯の上に託け、功なくして苟くも庶民の間に莅む。豈自ら慙じざらんや。
- 織紡の労役:布を織り衣服を作る労働
- 鎮えに:つねに、いつも
- 稲梁の珍膳: ご馳走。稲梁は穀物
- 稼穡:農業労働
- 毫釐:ほんのわずかの
- 先皇の余烈:先祖の天子が築いた功業のおかげ
- 艱難:かんなん
太子は宮廷の人の手で育てられ、未だ民の災難を知らない。常に美しい服を着て、機織りの労役を思うこともない。美味しい食事に飽きて、未だ農業の困難をわきまえない。国に対して少しの功績もなく、民に対して僅かな恵みもない。
柘植久慶, 詳説 統帥綱領
威徳
軍隊志気の消長は指揮官の威徳にかかる。いやしくも将に将たるものは高邁なる品性、公明なる資質および無限の包容力をそなえ、堅確なる意志、卓越せる識見および非凡なる洞察力により、衆望帰向の中枢、全軍仰慕の中心たらざるべからず。かくのごとくにして初めて軍隊の志気を作興し、これをしてよく万難を排し、艱苦を凌ぎ、不撓不屈、敵に殺到せしむるを得べし。
威徳とは「人を自然に従わせる威厳と人徳」を指す。
能力
たとい能力に秀でざる者といえども、必ずこれに任所を得しめ、もってその全能力を発揮せしむること肝要なり。
能力が優れていないとしても、全力を発揮させて責任を遂行させる用にすべし。
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ビジネスとモラル
東洋思想の一つの美点は、経済と道徳とを分けない考え方であります。
モラルとルール
徳がありさえすれば、制度は、助けになるどころか、むしろ邪魔であります。
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仁義のバランス
「義に過ぐれば固くなる、仁に過ぐれば弱くなる」
忠と考
中国では儒教が親に対する服従をもって人間第一の義務となしたのに対し、日本では忠が第一位に置かれる
「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」
日本人とメンツ
国民の感情に過ぎら事に激しやすき性質に対しては、我々の名誉感に責任がある。
日本人とフィロソフィー
我が国民が深遠なる哲学を欠くことの原因は(中略)武士道の教育制度において形而上学の訓練を閑却せしことに求められる。
土門 周平, 戦史に学ぶ「勝敗の原則」
信念と誤断
一つのイデオロギーに凝り固まるところに必ず誤断は生まれる
能力と負荷
天は英雄の偸安をゆるさず
有能な人(=英雄)は楽できない。
能力と人格
能力の根源は人格である。学識は能力の一要素にすぎない。
司馬遼太郎, 坂の上の雲<5>
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国士の心得
国家は貴官の栄達のために学ばせたのではない
山田済斎 編, 西郷南洲遺訓
人材採用の心得
人材を採用するに、君子小人の辨酷に過ぐる時は却って害を引起こすもの也。
辨酷:べんこく
私心を排すること
廟堂に立ちて大政を為すは、天道を行ふものなれば、些かとも私を挟みては濟まぬもの也。
ボトムアップ
己れを足れりとせざるより、下々の言も聴き入るるもの也
国士の心得
己れを愛するは善からぬことの第一也。
国士の心得
命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは、艱難を共にして國家の大業は成し得られぬなり。
艱難:かんなん
平等
道を行ふには尊卑貴賎の差別無し。
思考法
凡思慮は平生黙座静思の際に於てすべし。
福沢諭吉, 学問のすゝめ
有用と無用
有用の人を取って無用の事をなさしむるは策の拙なるものと言うべし。
木元寛明, 戦術学入門
官僚と研究
研究しただけで満足するという日本的官僚システムの悪しき例である。