Kannkyo Day's

ソフトウェアエンジニアの日常系ブログ

リーダーシップのアフォリズム - 日本編

はじめに

リーダーシップに関する箴言(アフォリズム)をまとめた。

鎌田茂雄, 五輪書

人事

人をみわけてつかへば、其はか行きて、手際よきもの也

適材適所で人を使うべし。

構えの有無

有構無構

"構え"は有って、無きが如し。アジャイルで言うところの"守破離"の心。

花園上皇, 日本中世史を見直す

自己研鑽

是を以て寸陰を重んじ、夜を以て日に続ぎ、宜しく研精すべし。

寸暇を惜しまず、毎日勉強しましょう。

書に学ぶ

書中故人に遇い、ただ聖賢の締交あり。一窓を出でずして千里を観、寸陰を過さずして万古を経ん。

本を読むことは過去の偉人に出会うこと。窓から外に出ることなく、千里先を見て、わずかな時間のうちに遠い昔を知ることができる。

若い頃の苦労

太子宮人の手に長じ、未だ民の急を知らず。常に綺羅(きら)の服飾を衣て、織紡の労役を思うことなし。鎮えに稲梁(とうりょう)の珍膳に飽きて、未だ稼穡(かしょく)の艱難を弁えず。国に於て會て尺寸の功なく、民に於て豈毫釐(ごうり)の恵みあらんや。ただ先皇の余烈と謂うを以て、猥りに万機の重任を期せんと欲う。徳なくして繆りて王侯の上に託け、功なくして苟くも庶民の間に莅む。豈自ら慙じざらんや。

  • 織紡の労役:布を織り衣服を作る労働
  • 鎮えに:つねに、いつも
  • 稲梁の珍膳: ご馳走。稲梁は穀物
  • 稼穡:農業労働
  • 毫釐:ほんのわずかの
  • 先皇の余烈:先祖の天子が築いた功業のおかげ
  • 艱難:かんなん

太子は宮廷の人の手で育てられ、未だ民の災難を知らない。常に美しい服を着て、機織りの労役を思うこともない。美味しい食事に飽きて、未だ農業の困難をわきまえない。国に対して少しの功績もなく、民に対して僅かな恵みもない。

柘植久慶, 詳説 統帥綱領

威徳

軍隊志気の消長は指揮官の威徳にかかる。いやしくも将に将たるものは高邁なる品性、公明なる資質および無限の包容力をそなえ、堅確なる意志、卓越せる識見および非凡なる洞察力により、衆望帰向の中枢、全軍仰慕の中心たらざるべからず。かくのごとくにして初めて軍隊の志気を作興し、これをしてよく万難を排し、艱苦を凌ぎ、不撓不屈、敵に殺到せしむるを得べし。

威徳とは「人を自然に従わせる威厳と人徳」を指す。

能力

たとい能力に秀でざる者といえども、必ずこれに任所を得しめ、もってその全能力を発揮せしむること肝要なり。

能力が優れていないとしても、全力を発揮させて責任を遂行させる用にすべし。

内村鑑三, 代表的日本人

ビジネスとモラル

東洋思想の一つの美点は、経済と道徳とを分けない考え方であります。

モラルとルール

徳がありさえすれば、制度は、助けになるどころか、むしろ邪魔であります。

新渡戸稲造, 武士道

仁義のバランス

「義に過ぐれば固くなる、仁に過ぐれば弱くなる」

忠と考

中国では儒教が親に対する服従をもって人間第一の義務となしたのに対し、日本では忠が第一位に置かれる

「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」

日本人とメンツ

国民の感情に過ぎら事に激しやすき性質に対しては、我々の名誉感に責任がある。

日本人とフィロソフィー

我が国民が深遠なる哲学を欠くことの原因は(中略)武士道の教育制度において形而上学の訓練を閑却せしことに求められる。

土門 周平, 戦史に学ぶ「勝敗の原則」

信念と誤断

一つのイデオロギーに凝り固まるところに必ず誤断は生まれる

能力と負荷

天は英雄の偸安をゆるさず

有能な人(=英雄)は楽できない。

能力と人格

能力の根源は人格である。学識は能力の一要素にすぎない。

司馬遼太郎, 坂の上の雲<5>

国士の心得

国家は貴官の栄達のために学ばせたのではない

山田済斎 編, 西郷南洲遺訓

人材採用の心得

人材を採用するに、君子小人の辨酷に過ぐる時は却って害を引起こすもの也。

辨酷:べんこく

私心を排すること

廟堂に立ちて大政を為すは、天道を行ふものなれば、些かとも私を挟みては濟まぬもの也。

ボトムアップ

己れを足れりとせざるより、下々の言も聴き入るるもの也

国士の心得

己れを愛するは善からぬことの第一也。

国士の心得

命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは、艱難を共にして國家の大業は成し得られぬなり。

艱難:かんなん

平等

道を行ふには尊卑貴賎の差別無し。

思考法

凡思慮は平生黙座静思の際に於てすべし。

福沢諭吉, 学問のすゝめ

有用と無用

有用の人を取って無用の事をなさしむるは策の拙なるものと言うべし。

木元寛明, 戦術学入門

官僚と研究

研究しただけで満足するという日本的官僚システムの悪しき例である。

リーダーシップのアフォリズム - 技術・職人編

はじめに

リーダーシップに関する箴言(アフォリズム)をまとめた。

堀越二郎, 零戦 その誕生と栄光の記録

イチから考えるということ

設計のしきたりや規格を、神格化して鵜のみにするようなことをやめて、その根拠を考え、新しい光を当ててみたらどうだろうか。

生みの苦しみと楽しみ

新機軸を打ちだすことは、苦しくもあるが、また、技術者冥利につきる楽しみでもあった。

矛盾する要求と技術者の思い

この二人の意見は、だれが見てもそれぞれ正しいことを言っているのであり、それゆえに議論は永久に平行線をたどるだろう。この交わることのない議論にピリオドを打つには、設計者が現実に要求どおりの物を作ってみせる以外にはない。

長期的な進歩

われわれ技術に生きる者は、根拠のない憶測や軽い気持ちの批判に一喜一憂すべきではない。長期的な進歩の波こそ見誤ってはならぬ

思い込みと不具合調査

「先入観をすて、慎重に調査研究をすすめ、ほんとうの原因と正しい対策をさぐらねばならない。しかも、それは早急にと要請されている。」

松浦晋也, 増補 スペースシャトルの落日

技術と政治

技術的問題に政治が介入するとろくなことにならない

要求分析

なんでもできる万能機械はすべての用途で寸足らず

神田國一, 主任設計者が明かすF-2戦闘機開発

NDAの弊害と外注の限界

主契約者の設計に関して間違いに気づいても何も言わず・・・日米開発事業で両国の優れた技術を基に互いに技術者が技術論議を重ね、技術的に優れた結論を出して設計に至ったことはなかった。

技術継承

およそ10年に一度、開発が行われれば、きちんと技術を継承できる

上司の役割

上司が若い技術者の働き場所を用意するのは、ゼロ戦堀越二郎氏の教えである。

マルティン・ハイデガー, 技術とは何だろうか

創造と進歩

「現前的であらざるものから、現前的にあり続けることへと、たえず移り行き、成り行くものにとっての、始動のきっかけとなるあらゆるもの、これこそがポイエーシス [poiesis]、つまりこちらへと前にもたらして産み出すことなのです」

技術とは

私たちは道をまちがってどこに迷い込んでしまったのでしょうか。私たちは、技術とは何だろうかと問うているはずが、気がつくとアレーテイアに、つまり顕現することにたどり着いています。

技術とは顕現させるあり方の一つ。

ベートーヴェン, 音楽ノート

自ら考えること

他人の忠告に従ってよいことはきわめて稀れである。一つの事柄をよく考えぬいた上では、だれが当人以上にすべての事情をもっと具体的に考え得られようか?!

早起きと勉学

毎日五時半から朝食まで勉強すること!

杉田玄白, 蘭學事始

プロの恥と決意

途中にて語り合ひしは、さてさて今日の實驗、一々驚き入る。且つこれまで心付かざるは恥づべきことなり。苟くも醫の業を以て互ひに主君主君に仕ふる身にして、その術の基本とすべき吾人の形態の眞形をも知らず、今まで一日一日とこの業を勤め來りしは面目もなき次第なり。なにとぞ、この實驗に本づき、大凡にも身體の眞理を辨へて醫をなさば、この業を以て天地間に身を立つるの申譯もあるべしと、共々嘆息せり。

自ら行動する

人に託してはわが本意も通じがたく、やむことなく拙陋(せつろう)を顧みずして、自ら書き綴れり。その中に精密の微義もあるべしと思へるところも、解しがたきところは、疎漏(そろう)なりと知りながらも、?ひて解せず。

外国語の訳し方

人々の暁り易きを目當として定むる方と決定して、或は翻譯し、或は對譯し、或は直譯、義譯と、さまざまに工夫し、かれに換へ、これに改め、晝夜自らうちかゝり

岡倉覚三, 茶の本

不完全さ

茶道の要義は「不完全なもの」を崇拝するにある。

王道なし

立派な茶をたてるのにこれぞという秘法はない

おのれの道をつらぬく

偉い利休は、自分だけにおもしろいと思われる物をのみ愛好する勇気があったのだ。しかるに私は、知らず知らず一般の人の趣味にこびている。

人間の本質

人間は十で禽獣、二十で発狂、三十で失敗、四十で山師、五十で罪人といっている。たぶん人間はいつまでも禽獣を脱しないから罪人となるのであろう。

貞観政要(呉競) 名言集

リーダーの資質

現代のトップのなかには、トップとして本来もつべき最低限度の資格条件さえ欠いているものも少なくない。これはもはや社会的罪悪ですらある。

平時の危機管理

居安忘危

(安きに居て危きを思う)

畏敬されるリーダー

可愛非君可畏非民

(君を愛すべからず、民を畏るべからず)

リーダーと諫言

木従縄則正、后従諫則聖

(木、縄に従えば正しく、后(きみ)、諫(かん)に従えば聖なり)

善悪に従って行動する

善善而不能用、 悪悪而不能去。 所以亡也。

(善を善みして而も用うる能わず、悪を悪みて而も去る能わず。亡びし所以なり。)

短所より長所をみること

未用其長、惟見其短

(ただその短を見て、いまだその長を用いず)

ただその短所だけを見て、

上級者と中級者の違い

上智之人自無所染。 但中智之人無恒、従教而変。

(上智の人は、自ら染まるところなし。ただ中智の人は恒なく、教えに従いて変ず。)

能力による評価

用人但問堪否

(人を用うるには、ただ堪否(かんぴ)を問う)

人を登用するときは、その能力(=堪否)だけで判断すべきだ。

部下は上司を見ている

流水清濁在其源也

(流水の清濁はその源に在るなり)

感情の制御

嗜欲喜怒之情、賢愚皆同。 賢者能節之不使過度。 愚者縦之多至失所。

(嗜欲喜怒の情は、賢愚みな同じ。賢者はよくこれを節して、度に過ぎしめず。愚者はこれを縦(ほしいまま)にして、多くところを失うに至る)

リーダーシップのアフォリズム - 米軍編

はじめに

リーダーシップに関する箴言(アフォリズム)をまとめた。

マイケル・アブラショフ, アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方

部下に指示する前にやること

私は目標を明確にし、それを行うだけの時間と設備を与え、部下がそれを正しく行うための適切な訓練を受けていることを確認しないかぎり、もう二度と命令を口にすることはしないようにと、心に誓った。

倫理的に判断すること

恥ずべきことだとわかった場合は、それを実行に移さなかった。誇りに思えるのなら、堂々とその道を進んだ。

部下の提案を受け入れること

すばらしいアイデアを採り入れるのに要する時間は、たった五分だった。

法的に判断すること

今日のめまぐるしく変化する世界にあっては、本当に重要なもの以外、規則は"厳然たる法"としてではなく、"指針"として扱われるべきである。

部下を鼓舞すること

この武勇伝における私の唯一の役割は、部下の話に耳を傾け、彼のアイデアを評価し、それがよいものだと確信すると、それを懸命に外部にアピールすることだけだった。

マイケル・アブラショフ, アメリカ海軍に学ぶ「最強のリーダー」

怒りを冷ますこと

「腹が立ったときは、伝えたい内容を書いて、ひとまず未決箱に入れておけよ。四八時間経ってまだ同じ心境であれば、そのまま送ってもいい。」

戦略と実行力

どれほどすぐれた戦略も、実行に移すすぐれた人材がいなくては、机上の空論にすぎない。

第一印象

第一印象などあてにならない。とくに人間の可能性を判断する際には。

無用な承認

大手メーカーの「ゼネラル・エレクトリック」が自社の大きな失敗例を分析したところ、上司の承認を一つ増やしたくらいでは防げた事例は、まったくなかったそうだ。

準備

「準備を怠ることは失敗の準備をしているのに等しい」

危機対応の心得

偉大な艦長というのは、危機を迎えたときにはかならず艦橋にいるものだ

人材像を示すこと

「どういう人が優秀であるのか」それをはっきりとさせ、なぜそれが重要かを伝え、そして乗組員全員に、誰もが実現できることだと自覚させる

ビジョンと数値目標

数字を達成するために働くというのはわかる。しかし、それがなんだというのだ?

競争と協力

パフォーマンスを向上させるのは競争ではなく連帯だ。

労働の対価

もちろんエンジニアにも可能な仕事だが、それでは艦のタービンに緊急措置や調整を施す時給一〇〇ドル(約一万円)に相当する仕事をする人が、時給一〇ドル(約一〇〇〇円)の仕事をするのに等しい。

娯楽

単調になりがちな業務を活気づけるためにも音楽を使い、業務に支障がないかぎり、パーティーや娯楽を推奨するほうがいい。

連帯

嵐のなかを歩けば艦長も水兵も等しく濡れるものだし、艦が沈めば溺れるのは全員だ

時間のセンス

人生はマラソン競技であって、短距離走とは異なる

自らを省みる

「部下が愚かに見えたら、自分が気をつけなくてはなりません。リーダーが思っているよりも、彼らはずっと頭がいいのです」

権威

すべてのリーダーは、その権限を象徴するモノをなかなか手放せない。

エドワード・M・フラナガンJr, アメリカ陸軍統帥法

アメリカ陸軍統帥法―リーダーシップと管理の52条

評価

伝説によれば、ドイツ参謀本部は歴戦の経験から、すべての将校は程度の差はあるが、二つの基本的な生まれつきの特徴、つまり知能と精力を持っているという結論に基づいた評価方法をし、これら二つの特徴のみを使って全将校を次の四つに分類した。

(1)頭がよくて、よく働く者は参謀。 (2)頭はよいが、なまけ者は司令官。 (3)頭が悪くて、なまけ者は連絡将校。 (4)頭は悪いがよく働く者は射殺。

心理的安定性

安定することがいかに有意義であることかは、第二次大戦当時の部隊の旧友会が何百となく全米で開かれていることをみればわかる。どの旧友会でも自分の隊が最高で、全世界を救ったのだと、全員が思っている。

働く理由

兵士が戦って死ぬのは勲章や栄誉や賜暇のためではなく、戦友と隊のためだと結論づけた研究が少なくない。

アメリカ海軍協会, リーダーシップ「アメリカ海軍士官学校候補生読本」

勇気と恐怖と責任

勇気は恐怖をもたぬ状態ではなく、一切の恐怖を抑圧し、たとえ明らかな危険を認めているにもかかわらず、職責を履行することである。

陶冶による規律

積極的規律とは、具体的な特別の命令を受けても受けないでも、個々の人たちが正しいことをしようと努力する心的状態を陶冶することである。

下級者たる部下

概括すれば、二〇世紀中期の士官は上司たる上級者であって、もはや「優越者」ではなく二〇世紀中期の応募兵は「部下たる下級者」であるが、劣等者ではない、といえるだろう。

2020年の読書メーター

2020年の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:7386
ナイス数:776
主任設計者が明かす F-2戦闘機開発
主任設計者が明かす F-2戦闘機開発感想
初の日米共同開発となったF-2の主任設計者の自伝。著者によれば、米国議会の横やりや軍の情報統制に萎縮した米技術者は、「間違いに気づいても」何も言わなかったという。そして、開発を通じて「両国の優れた技術を基に互いに技術者が技術論議を重ねる」ことはなかった。国際協力プロジェクトにおける政治と技術の両立は、難しい課題だ。一方、著者の根底にある自前主義も難しい課題の1つだ。なんでも自分で開発する無邪気な時代は終わった。VUCA時代には総合的判断により独自開発のスコープを的確に見極める視座が必要となる。
読了日:10月04日
著者:神田 國一

リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは
リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは感想
フォロワーシップの本。前文にあるように初版出版時点だとフォロワーシップの認知度は低かったろう。よく出版したなぁ、と感心。XXシップは、自分と相手の立場がフォロワーとリーダーのどちらかで、2x2=4通りある。従来はリーダーから見たリーダーシップしか議論されていなかったが、本書はリーダーから見たフォロワーシップを主題とする。本書をフォロワーの立場に立って読むと、「やりました感に陥るな」とか「失敗を恐れるな」とかお説教感がある。また勝手なこと言ってらぁ、と思わなくもない。まぁご愛嬌ね。
読了日:09月20日
著者:中竹竜二

Ansible実践ガイド 第3版 (impress top gear)
Ansible実践ガイド 第3版 (impress top gear)感想
Ansibleの特徴はSimple, Powerful, Agentless。Orchestration, Configuration Management, Provisioning の3種類のタスクをより簡便に実現している。とにかく、カンタンに自動化してくれるし、RedHat, inc.が商用版を提供しるから、OSS版もサポート手厚い。
読了日:09月12日
著者:北山 晋吾,佐藤 学,塚本 正隆,畠中幸司,横地 晃

モダン・ソフトウェアエンジニアリング
モダン・ソフトウェアエンジニアリング感想
ソフトウェア工学をまともな学問にする。”世界で最もクレイジー”な状態にあるIT業界に一石を投じたEssenceの解説書。Essenceは、ソフトウェア工学的なプラクティスを統一的に記述する言語である。これにより全く異なるプラクティスを、比較、統合が容易となった。例えばアジャイルとマイクロサービスを比較したり、統合したりできる。ただし、良い点ばかりではない。Essenceは、真新しい図法や、珍妙な用語が多く、はっきり言って分かりにくい。Essenceはゴールではなく、スタートなのだ。
読了日:09月12日
著者:Ivar Jacobson,Harold “Bud ”Lawson,Pan-Wei Ng,Paul E. McMahon,Michael Goedicke

ビジネス価値を創出する「匠Method」活用法
ビジネス価値を創出する「匠Method」活用法感想
いまいちピンとこないな・・・。匠メソッドが扱う範囲が広すぎるんじゃないかな。SysMLとビジネスフレームワークをごった煮してる感じがする。良くも悪くも、ひとつひとつのモデリング手法は簡潔で軽い。大規模にやるモデリングではない。モデルの表現方法は直感的でわかりやすい。パワポに出てきても違和感はない。その点は、SysMLのような記号的技法より優れていると言える。
読了日:09月01日
著者:萩本 順三

国際標準は自分で創れ!
国際標準は自分で創れ!感想
本書は、バブル崩壊後の長い不況の中、国際標準という政治闘争に挑んだ技術者達の物語である。栗原一橋大教授が指摘するように、日本では規格はお上が決めるもの、という風潮が根強い。そんな風潮の中、1冊の著作を通じて産業界に一石を投じた経産省藤田氏と、それに応えて集った松下やオムロン等の技術者達。その慧眼と決意には感服する他ない。彼らが標準化の中で学んだ標準化の必要要件は次の5点だ。当該技術の高い認知度、討議の主導権、各国標準化委員とのコネ、標準提案時期の適切さ、先駆的であること。つまるところ、技術、政治、運だ。
読了日:08月29日
著者:日本電気制御機器工業会制御安全委員会

「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意
「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意感想
日本人が考案した世界ではマイナーなソフトウェア開発プロセス。いま世界では、どうやっているんだろう。特に金融とかのミッションクリティカルなエンタープライズではどうか。XDDPが考案された2000年初頭と比べると様々なツールや開発プロセスが巷に溢れている。そっちの方がこうりついいんじゃないか?
読了日:08月27日
著者:清水 吉男

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書感想
横長で読みにくい。^^; オサレすぎでしょって。筆者等が提案しているカンバスというビジネスの可視化手法は秀逸。内容がMECE。わかりやすい。逆に上手くハマりすぎてる気がする。特にamazonの成功例の分析は、うまくハマりすぎてて胡散臭く見えかねない。
読了日:08月27日
著者:アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール

SECBOOKS 共通フレーム2013 (SEC books)
SECBOOKS 共通フレーム2013 (SEC books)感想
パラ読みした。分厚すぐる。これ印刷するもんじゃねーな。
読了日:08月24日
著者:独立行政法人情報処理推進機構

UiPath業務自動化最強レシピ RPAツールによる自動化&効率化ノウハウ
UiPath業務自動化最強レシピ RPAツールによる自動化&効率化ノウハウ感想
さすがになんでもできますね。nugetパッケージ、Office連携、RDBMS接続と。ホントなんでもアリアリ。逆に何ができないのか、苦手なのかが気になりますねぇ。
読了日:08月14日
著者:株式会社完全自動化研究所 小佐井 宏之

魅惑のオペラ 20 ワーグナー ローエングリン (小学館DVD BOOK)
魅惑のオペラ 20 ワーグナー ローエングリン (小学館DVD BOOK)感想
旅先の図書館でパラ読み。人物相関図があってわかりやすい。ローエングリンって、鶴の恩返し的な話だったんね。知らんかった。
読了日:08月14日
著者:小学館

Webセキュリティ担当者のための脆弱性診断スタートガイド 第2版 上野宣が教える新しい情報漏えいを防ぐ技術
Webセキュリティ担当者のための脆弱性診断スタートガイド 第2版 上野宣が教える新しい情報漏えいを防ぐ技術感想
世にも珍しいwebサイトの脆弱性診断の入門書。この手の本を書いているのは上野氏くらいしかいないのではないかな。脆弱性診断ツールの使い方や脆弱性診断のためのFirefox設定方法まで細かく書いてある。また、ネット上の脆弱性診断に役立つ資料の紹介も豊富。まぁ、周りに診断のプロがいないときは「とりあえず読め」的な本よな。
読了日:08月08日
著者:上野 宣

なぜなぜ分析10則―真の論理力を鍛える
なぜなぜ分析10則―真の論理力を鍛える感想
なぜなぜ分析は、自然言語による因果関係表現の定型化と、何度もなぜを繰り返す段階的分析の導入により、論理的思考を形式化した分析手法である。この手法の利点は、なぜというありふれた疑問詞を中核に据えたことで万人に理解しやすい点である。一方、欠点は複雑な現象をなぜという簡潔な問いだけで整理した結果、誤解や間違いが多発し、誤った結論が導かれやすい点である。本書はこの欠点を補うためのノウハウを10則にまとめたルールブックである。とはいえ、10則は多すぎる…。
読了日:08月06日
著者:小倉 仁志

絵で見てわかるITインフラの仕組み 新装版
絵で見てわかるITインフラの仕組み 新装版感想
良書。ITインフラを構成する個別の製品には踏み込まず、製品のウラにある理論や共通概念にフォーカスしてまとめられた、末長くツカエル一冊。それだけだと抽象的過ぎてわかりにくくなりがちだが、一例としてOracleのDBやCiscoのスイッチなどの有名製品を挙げて解説してくれるのが有難い。新人研修にも使えそうだ。
読了日:08月05日
著者:山崎 泰史,三縄 慶子,畔勝 洋平,佐藤 貴彦

とんがり帽子のアトリエ(7) (モーニング KC)
とんがり帽子のアトリエ(7) (モーニング KC)
読了日:08月02日
著者:白浜 鴎

モブプログラミング・ベストプラクティス ソフトウェアの品質と生産性をチームで高める
モブプログラミング・ベストプラクティス ソフトウェアの品質と生産性をチームで高める感想
日本でモブプロを導入するに当たり、最も困難な点はリソース効率重視からフロー効率重視への転換だろう。日本のIT業界の多くは、人工ビジネスと言われる作業時間を売る業態。リソース(人)を効率的に使うことを重視する。よって多人数で一つのものを作るモブプロは適さない。一方、海外のでは作業時間ではなくサービスを客に売る。この場合、リソースよりスピード(フロー)の方が重視される。フロー効率の観点ではボトルネックが生じにくいモブプロは有意義だ。モブプロ以前に、日本のIT業界は根本的な転換が求められるだろう。
読了日:08月01日
著者:マーク・パール

いちばんやさしいRPAの教本 人気講師が教える現場のための業務自動化ノウハウ (「いちばんやさしい教本」シリーズ)
いちばんやさしいRPAの教本 人気講師が教える現場のための業務自動化ノウハウ (「いちばんやさしい教本」シリーズ)感想
書店でパラ読み。まぁRPAは次善の策よね。
読了日:07月12日
著者:進藤圭

徹底解説Visual Studio Code
徹底解説Visual Studio Code感想
立ち読みでパラ読み。ほぼ全部知ってる話だった。
読了日:07月12日
著者:本間咲来

ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本
ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本感想
Eric EvansやRobert C.Martinの書を引用しつつ、ともすれば抽象的でわかりにくいドメイン駆動設計の要諦を、きちっと説明しきった入門書。まさに巨人の上に立つ本と言える。ドメインオブジェクトを形成する値オブジェクト、エンティティ、ドメインサービス、インフラストラクチャを担当するリポジトリユースケースを担当するアプリケーションそしてこれらの依存関係を簡素化するファクトリ、集約、仕様。様々な概念をわかりやすく説明しきっている。
読了日:07月07日
著者:成瀬 允宣

図解入門ビジネスソフトウェア契約の基本がよ~くわかる本 (How‐nual Business Guide Book)
図解入門ビジネスソフトウェア契約の基本がよ~くわかる本 (How‐nual Business Guide Book)感想
わかりやすくていい本だが、個人情報保護法民法も改定されたので、そろそろ実用にたえなくなってきた。
読了日:07月05日
著者:谷口 功

図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書感想
グローバル企業のすなるAWSといふものをワイもしてみんとて読むなり。技術的なことはほとんど書いてないが、主要サービスと料金体系がよくわかる。プログラマというよりSEとかプロマネ向きの本。
読了日:06月14日
著者:小笠原 種高

頼めない・叱れない・人間関係が苦手・・・ 内向型人間のリーダーシップにはコツがある
頼めない・叱れない・人間関係が苦手・・・ 内向型人間のリーダーシップにはコツがある感想
本屋でパラ読み。考え方は面白いが、やはり内向型でリーダーはつらかろうな。リーダーに必要なのは絶妙なバランス感覚。攻めすぎず守りすぎず、なめられることなく過度に恐れられることもない、というさじ加減が難しい…とか色々考えてしまう私は、内向型かな。
読了日:06月13日
著者:渡瀬 謙

IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ
IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ感想
日本はIT負債を清算できないままWithコロナ時代に突入。ハンコ文化、紙文化などの古い商習慣を引きずりつつ、政財界の思惑が絡み合い、日本は前に進めないまま滅びつつある。最近のテレビを見ていると「世界から尊敬される日本」とか「世界に広まる日本文化」などの威勢の良い言葉が目立つ。しかし、世界から”まねぶ”ことを忘れ、過去の栄光にすがっていては前に進むことなどできない。過去のIT”資産”をすべて捨てるほどの覚悟を持って血を流しながら進むしかないのである。
読了日:05月14日
著者:室脇 慶彦

奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語
奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語感想
めちゃめちゃ面白い。ペテン師が書いた悪名高い「魔女に与える鉄槌」から、ベル研究所の研究者が書いたうその論文、「フラーレンによる52Kでの超電導」やフランス人が創作した古代ギリシャの牧歌「ビリティスの歌」まで。偽書と奇書のオンパレード。
読了日:02月23日
著者:三崎 律日

貞観政要 (現代人の古典シリーズ 19)
貞観政要 (現代人の古典シリーズ 19)感想
古来より帝王学の教科書とされた一冊。唐の皇帝、太宗、李世民の言行録。貞観元年(627年)、李世民は中国をほとんどを版図に置く巨大帝国、唐の第二代皇帝に即位した。李世民は、よく臣下の諌言を聞き、人民を思い、倹約に努めて、驕ることがなかった。本書は、後に貞観の治と称えられる治世の秘訣をまとめた書である。
読了日:02月01日
著者:呉 兢

厳選ウイスキー&シングルモルト手帖 (知ればもっとおいしい! 食通の常識)
厳選ウイスキー&シングルモルト手帖 (知ればもっとおいしい! 食通の常識)感想
さまざまな種類のウイスキーがアラカルト的に紹介されていた。が、系統的な分類法や飲み方の話はほぼない。分かる人には分かる本。中級者向けかな。
読了日:01月23日
著者:世界文化社

大人が愉しむウイスキー入門 (ちくま新書)
大人が愉しむウイスキー入門 (ちくま新書)感想
今流行りのウイスキーの本を読了。日本を代表するウイスキー蒸留所、サントリー山崎蒸留所のチーフブレンダー輿水氏の著作。輿水氏が、自身の経験に基づきこれまでの日本のウイスキー産業の歩みを振り返りつつ、美味なるウイスキーとは何か、を読者に語りかけてくる。モルトの香りが薫ってきそうな一冊。
読了日:01月19日
著者:輿水 精一

祝詞概説
祝詞概説感想
ざっと読んだ。祝詞を一つにまとめた史料は、延喜式の第八巻祝詞式しかない。この祝詞式を、明治以降の近代祝詞は参考にしている。祝詞は、伝統的には国語を漢字の正訓読みの小文字で表した宣命書きが用いられる。ただし、近年ではですます調の口語体を用いることもある。
読了日:01月13日
著者:


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2021年4月の読書メーター

4月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:568
ナイス数:44

AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイトAWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト感想
AWSの基本がわかる本。冒頭に書かれているように、本を読むだけでなくAWSコンソールで実際にサービスに触れたり、AWS公式のナマの文書を読むことが肝要。
読了日:04月30日 著者:NRIネットコム株式会社,佐々木 拓郎,林 晋一郎,金澤 圭
Pythonで動かして学ぶ!あたらしいブロックチェーンの教科書 (AI & TECHNOLOGY)Pythonで動かして学ぶ!あたらしいブロックチェーンの教科書 (AI & TECHNOLOGY)感想
トランザクションと呼ばれる取引記録を、ブロックと呼ばれる台帳に記録。そのブロックをハッシュ関数を用いた結合リストに格納。このリストをブロックチェーンと呼ぶ。このとき、各ブロックの正しさは、ネットワーク上のマイナーと呼ばれる計算機が算出するNonceという値としてブロックに記録され、保証される。この仕組みをProof of Woksと呼ぶ。このブロックチェーンの仕組みには、悪意あるマイナーがPoWを改ざんする51%攻撃など種々の課題がある。
読了日:04月07日 著者:株式会社FLOC

読書メーター

紅茶の統計データ

生産量と輸入量

日本紅茶協会の統計データ。

www.tea-a.gr.jp

世界紅茶生産量推移

世界の紅茶生産量。インドだけで世界の1/3超を占める。

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日本の紅茶輸入量推移

日本のバルク品の紅茶輸入量の推移。

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日本の紅茶輸入量(国別, バルク, 2000年)

2000年の日本のバルク品の紅茶輸入量の国別割合。 世界紅茶生産量と比較すると、東アジア(シンガポール,中国、台湾)が多いのが特徴的。

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日本の紅茶輸入量(国別, 3kg以下直接包装したもの, 2000年)

2000年の日本の包装済みの紅茶輸入量の国別割合。紅茶の国、イギリスが首位。 スリランカがランク外なのは、イギリスで包装されてから輸入されているから?だろうか。

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家計収支

総務省の家計収支の統計データ。

www.e-stat.go.jp

紅茶の消費量

2人以上の世帯の紅茶の年間購入数量の推移。

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2002年の300gをピークに200gを割り込む程に購入数量が低下。低迷中。

緑茶、紅茶、コーヒーの消費量の比較

2人以上の世帯の緑茶、紅茶、コーヒーの年間購入数量の推移。コーヒーだけが右肩上がりの一人勝ち。

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