Kannkyo Day's

ソフトウェアエンジニアの日常系ブログ

2020年の読書メーター

2020年の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:7386
ナイス数:776
主任設計者が明かす F-2戦闘機開発
主任設計者が明かす F-2戦闘機開発感想
初の日米共同開発となったF-2の主任設計者の自伝。著者によれば、米国議会の横やりや軍の情報統制に萎縮した米技術者は、「間違いに気づいても」何も言わなかったという。そして、開発を通じて「両国の優れた技術を基に互いに技術者が技術論議を重ねる」ことはなかった。国際協力プロジェクトにおける政治と技術の両立は、難しい課題だ。一方、著者の根底にある自前主義も難しい課題の1つだ。なんでも自分で開発する無邪気な時代は終わった。VUCA時代には総合的判断により独自開発のスコープを的確に見極める視座が必要となる。
読了日:10月04日
著者:神田 國一

リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは
リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは感想
フォロワーシップの本。前文にあるように初版出版時点だとフォロワーシップの認知度は低かったろう。よく出版したなぁ、と感心。XXシップは、自分と相手の立場がフォロワーとリーダーのどちらかで、2x2=4通りある。従来はリーダーから見たリーダーシップしか議論されていなかったが、本書はリーダーから見たフォロワーシップを主題とする。本書をフォロワーの立場に立って読むと、「やりました感に陥るな」とか「失敗を恐れるな」とかお説教感がある。また勝手なこと言ってらぁ、と思わなくもない。まぁご愛嬌ね。
読了日:09月20日
著者:中竹竜二

Ansible実践ガイド 第3版 (impress top gear)
Ansible実践ガイド 第3版 (impress top gear)感想
Ansibleの特徴はSimple, Powerful, Agentless。Orchestration, Configuration Management, Provisioning の3種類のタスクをより簡便に実現している。とにかく、カンタンに自動化してくれるし、RedHat, inc.が商用版を提供しるから、OSS版もサポート手厚い。
読了日:09月12日
著者:北山 晋吾,佐藤 学,塚本 正隆,畠中幸司,横地 晃

モダン・ソフトウェアエンジニアリング
モダン・ソフトウェアエンジニアリング感想
ソフトウェア工学をまともな学問にする。”世界で最もクレイジー”な状態にあるIT業界に一石を投じたEssenceの解説書。Essenceは、ソフトウェア工学的なプラクティスを統一的に記述する言語である。これにより全く異なるプラクティスを、比較、統合が容易となった。例えばアジャイルとマイクロサービスを比較したり、統合したりできる。ただし、良い点ばかりではない。Essenceは、真新しい図法や、珍妙な用語が多く、はっきり言って分かりにくい。Essenceはゴールではなく、スタートなのだ。
読了日:09月12日
著者:Ivar Jacobson,Harold “Bud ”Lawson,Pan-Wei Ng,Paul E. McMahon,Michael Goedicke

ビジネス価値を創出する「匠Method」活用法
ビジネス価値を創出する「匠Method」活用法感想
いまいちピンとこないな・・・。匠メソッドが扱う範囲が広すぎるんじゃないかな。SysMLとビジネスフレームワークをごった煮してる感じがする。良くも悪くも、ひとつひとつのモデリング手法は簡潔で軽い。大規模にやるモデリングではない。モデルの表現方法は直感的でわかりやすい。パワポに出てきても違和感はない。その点は、SysMLのような記号的技法より優れていると言える。
読了日:09月01日
著者:萩本 順三

国際標準は自分で創れ!
国際標準は自分で創れ!感想
本書は、バブル崩壊後の長い不況の中、国際標準という政治闘争に挑んだ技術者達の物語である。栗原一橋大教授が指摘するように、日本では規格はお上が決めるもの、という風潮が根強い。そんな風潮の中、1冊の著作を通じて産業界に一石を投じた経産省藤田氏と、それに応えて集った松下やオムロン等の技術者達。その慧眼と決意には感服する他ない。彼らが標準化の中で学んだ標準化の必要要件は次の5点だ。当該技術の高い認知度、討議の主導権、各国標準化委員とのコネ、標準提案時期の適切さ、先駆的であること。つまるところ、技術、政治、運だ。
読了日:08月29日
著者:日本電気制御機器工業会制御安全委員会

「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意
「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意感想
日本人が考案した世界ではマイナーなソフトウェア開発プロセス。いま世界では、どうやっているんだろう。特に金融とかのミッションクリティカルなエンタープライズではどうか。XDDPが考案された2000年初頭と比べると様々なツールや開発プロセスが巷に溢れている。そっちの方がこうりついいんじゃないか?
読了日:08月27日
著者:清水 吉男

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書感想
横長で読みにくい。^^; オサレすぎでしょって。筆者等が提案しているカンバスというビジネスの可視化手法は秀逸。内容がMECE。わかりやすい。逆に上手くハマりすぎてる気がする。特にamazonの成功例の分析は、うまくハマりすぎてて胡散臭く見えかねない。
読了日:08月27日
著者:アレックス・オスターワルダー,イヴ・ピニュール

SECBOOKS 共通フレーム2013 (SEC books)
SECBOOKS 共通フレーム2013 (SEC books)感想
パラ読みした。分厚すぐる。これ印刷するもんじゃねーな。
読了日:08月24日
著者:独立行政法人情報処理推進機構

UiPath業務自動化最強レシピ RPAツールによる自動化&効率化ノウハウ
UiPath業務自動化最強レシピ RPAツールによる自動化&効率化ノウハウ感想
さすがになんでもできますね。nugetパッケージ、Office連携、RDBMS接続と。ホントなんでもアリアリ。逆に何ができないのか、苦手なのかが気になりますねぇ。
読了日:08月14日
著者:株式会社完全自動化研究所 小佐井 宏之

魅惑のオペラ 20 ワーグナー ローエングリン (小学館DVD BOOK)
魅惑のオペラ 20 ワーグナー ローエングリン (小学館DVD BOOK)感想
旅先の図書館でパラ読み。人物相関図があってわかりやすい。ローエングリンって、鶴の恩返し的な話だったんね。知らんかった。
読了日:08月14日
著者:小学館

Webセキュリティ担当者のための脆弱性診断スタートガイド 第2版 上野宣が教える新しい情報漏えいを防ぐ技術
Webセキュリティ担当者のための脆弱性診断スタートガイド 第2版 上野宣が教える新しい情報漏えいを防ぐ技術感想
世にも珍しいwebサイトの脆弱性診断の入門書。この手の本を書いているのは上野氏くらいしかいないのではないかな。脆弱性診断ツールの使い方や脆弱性診断のためのFirefox設定方法まで細かく書いてある。また、ネット上の脆弱性診断に役立つ資料の紹介も豊富。まぁ、周りに診断のプロがいないときは「とりあえず読め」的な本よな。
読了日:08月08日
著者:上野 宣

なぜなぜ分析10則―真の論理力を鍛える
なぜなぜ分析10則―真の論理力を鍛える感想
なぜなぜ分析は、自然言語による因果関係表現の定型化と、何度もなぜを繰り返す段階的分析の導入により、論理的思考を形式化した分析手法である。この手法の利点は、なぜというありふれた疑問詞を中核に据えたことで万人に理解しやすい点である。一方、欠点は複雑な現象をなぜという簡潔な問いだけで整理した結果、誤解や間違いが多発し、誤った結論が導かれやすい点である。本書はこの欠点を補うためのノウハウを10則にまとめたルールブックである。とはいえ、10則は多すぎる…。
読了日:08月06日
著者:小倉 仁志

絵で見てわかるITインフラの仕組み 新装版
絵で見てわかるITインフラの仕組み 新装版感想
良書。ITインフラを構成する個別の製品には踏み込まず、製品のウラにある理論や共通概念にフォーカスしてまとめられた、末長くツカエル一冊。それだけだと抽象的過ぎてわかりにくくなりがちだが、一例としてOracleのDBやCiscoのスイッチなどの有名製品を挙げて解説してくれるのが有難い。新人研修にも使えそうだ。
読了日:08月05日
著者:山崎 泰史,三縄 慶子,畔勝 洋平,佐藤 貴彦

とんがり帽子のアトリエ(7) (モーニング KC)
とんがり帽子のアトリエ(7) (モーニング KC)
読了日:08月02日
著者:白浜 鴎

モブプログラミング・ベストプラクティス ソフトウェアの品質と生産性をチームで高める
モブプログラミング・ベストプラクティス ソフトウェアの品質と生産性をチームで高める感想
日本でモブプロを導入するに当たり、最も困難な点はリソース効率重視からフロー効率重視への転換だろう。日本のIT業界の多くは、人工ビジネスと言われる作業時間を売る業態。リソース(人)を効率的に使うことを重視する。よって多人数で一つのものを作るモブプロは適さない。一方、海外のでは作業時間ではなくサービスを客に売る。この場合、リソースよりスピード(フロー)の方が重視される。フロー効率の観点ではボトルネックが生じにくいモブプロは有意義だ。モブプロ以前に、日本のIT業界は根本的な転換が求められるだろう。
読了日:08月01日
著者:マーク・パール

いちばんやさしいRPAの教本 人気講師が教える現場のための業務自動化ノウハウ (「いちばんやさしい教本」シリーズ)
いちばんやさしいRPAの教本 人気講師が教える現場のための業務自動化ノウハウ (「いちばんやさしい教本」シリーズ)感想
書店でパラ読み。まぁRPAは次善の策よね。
読了日:07月12日
著者:進藤圭

徹底解説Visual Studio Code
徹底解説Visual Studio Code感想
立ち読みでパラ読み。ほぼ全部知ってる話だった。
読了日:07月12日
著者:本間咲来

ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本
ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本感想
Eric EvansやRobert C.Martinの書を引用しつつ、ともすれば抽象的でわかりにくいドメイン駆動設計の要諦を、きちっと説明しきった入門書。まさに巨人の上に立つ本と言える。ドメインオブジェクトを形成する値オブジェクト、エンティティ、ドメインサービス、インフラストラクチャを担当するリポジトリユースケースを担当するアプリケーションそしてこれらの依存関係を簡素化するファクトリ、集約、仕様。様々な概念をわかりやすく説明しきっている。
読了日:07月07日
著者:成瀬 允宣

図解入門ビジネスソフトウェア契約の基本がよ~くわかる本 (How‐nual Business Guide Book)
図解入門ビジネスソフトウェア契約の基本がよ~くわかる本 (How‐nual Business Guide Book)感想
わかりやすくていい本だが、個人情報保護法民法も改定されたので、そろそろ実用にたえなくなってきた。
読了日:07月05日
著者:谷口 功

図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書感想
グローバル企業のすなるAWSといふものをワイもしてみんとて読むなり。技術的なことはほとんど書いてないが、主要サービスと料金体系がよくわかる。プログラマというよりSEとかプロマネ向きの本。
読了日:06月14日
著者:小笠原 種高

頼めない・叱れない・人間関係が苦手・・・ 内向型人間のリーダーシップにはコツがある
頼めない・叱れない・人間関係が苦手・・・ 内向型人間のリーダーシップにはコツがある感想
本屋でパラ読み。考え方は面白いが、やはり内向型でリーダーはつらかろうな。リーダーに必要なのは絶妙なバランス感覚。攻めすぎず守りすぎず、なめられることなく過度に恐れられることもない、というさじ加減が難しい…とか色々考えてしまう私は、内向型かな。
読了日:06月13日
著者:渡瀬 謙

IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ
IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ感想
日本はIT負債を清算できないままWithコロナ時代に突入。ハンコ文化、紙文化などの古い商習慣を引きずりつつ、政財界の思惑が絡み合い、日本は前に進めないまま滅びつつある。最近のテレビを見ていると「世界から尊敬される日本」とか「世界に広まる日本文化」などの威勢の良い言葉が目立つ。しかし、世界から”まねぶ”ことを忘れ、過去の栄光にすがっていては前に進むことなどできない。過去のIT”資産”をすべて捨てるほどの覚悟を持って血を流しながら進むしかないのである。
読了日:05月14日
著者:室脇 慶彦

奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語
奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語感想
めちゃめちゃ面白い。ペテン師が書いた悪名高い「魔女に与える鉄槌」から、ベル研究所の研究者が書いたうその論文、「フラーレンによる52Kでの超電導」やフランス人が創作した古代ギリシャの牧歌「ビリティスの歌」まで。偽書と奇書のオンパレード。
読了日:02月23日
著者:三崎 律日

貞観政要 (現代人の古典シリーズ 19)
貞観政要 (現代人の古典シリーズ 19)感想
古来より帝王学の教科書とされた一冊。唐の皇帝、太宗、李世民の言行録。貞観元年(627年)、李世民は中国をほとんどを版図に置く巨大帝国、唐の第二代皇帝に即位した。李世民は、よく臣下の諌言を聞き、人民を思い、倹約に努めて、驕ることがなかった。本書は、後に貞観の治と称えられる治世の秘訣をまとめた書である。
読了日:02月01日
著者:呉 兢

厳選ウイスキー&シングルモルト手帖 (知ればもっとおいしい! 食通の常識)
厳選ウイスキー&シングルモルト手帖 (知ればもっとおいしい! 食通の常識)感想
さまざまな種類のウイスキーがアラカルト的に紹介されていた。が、系統的な分類法や飲み方の話はほぼない。分かる人には分かる本。中級者向けかな。
読了日:01月23日
著者:世界文化社

大人が愉しむウイスキー入門 (ちくま新書)
大人が愉しむウイスキー入門 (ちくま新書)感想
今流行りのウイスキーの本を読了。日本を代表するウイスキー蒸留所、サントリー山崎蒸留所のチーフブレンダー輿水氏の著作。輿水氏が、自身の経験に基づきこれまでの日本のウイスキー産業の歩みを振り返りつつ、美味なるウイスキーとは何か、を読者に語りかけてくる。モルトの香りが薫ってきそうな一冊。
読了日:01月19日
著者:輿水 精一

祝詞概説
祝詞概説感想
ざっと読んだ。祝詞を一つにまとめた史料は、延喜式の第八巻祝詞式しかない。この祝詞式を、明治以降の近代祝詞は参考にしている。祝詞は、伝統的には国語を漢字の正訓読みの小文字で表した宣命書きが用いられる。ただし、近年ではですます調の口語体を用いることもある。
読了日:01月13日
著者:


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